鈴鹿 霊仙山
4月の初旬に鈴鹿北部の霊仙山に行ってきました。
タイトル画像は花の百名山と全く関係ない画像です。
花と絡めて写真を撮っていなかったもので。
春の見所は福寿草ですが、混むのが嫌だったので時期を少しずらしました。
梅雨時期になるとヒルが出でくるので、遅すぎるのも面倒です。
15年ほど前、ヒルの為に背中が大変な事になっているのに気付かず、電車待ちしていたら駅員さんに救急車を呼ばれた思い出がある山です。
榑ヶ畑の林道奥の駐車場に車を止め、汗フキ峠を越えて大洞谷を下っていきます。
この辺りは基本的に杉の植林地です。
ちょっとした渡渉を繰り返しながらしばらく歩くと、廃村落合にたどり着きます。行く度に建物が新しくなったり、道路が綺麗になっているので、勝手に『進化する廃村』と呼んでいます。
廃村でも所有者がいるので、勝手に立ち入ってはまずいかと思います。
廃村を抜け今畑から笹峠に向けて登山を開始します。
ここも廃村のど真ん中を登山道が通っています。
昔はこんな車が入れない急斜面に人が住んでいたんですね。
ここの桜はひっそりと咲いているので好きです。
今畑を抜け、しばらく歩くとV字型の地形に出くわします。
元からV字だったのか、人が歩いた為にV字に抉れたのかはわかりませんが
かなり深いです。
しばらくゆるい道を登っていくと、東側が開けて気持ちい草原に出ます。
のんびりひと休憩するのにいい場所です。
写真は思い切り逆光です。
角型フィルターがそろそろ欲しい。
私自身はその先の森の中の方が好きですが。
朝日が出すコントラストは気持ちいいです。
その後西南尾根を登っていきます。
斜度はそれなりにあり、乾いていればパウダー状の土なので
下りに使う人は注意した方がいいと思います。
近江展望台に着くとこれから歩く、カルスト地形を望むことができます。
石灰岩の露出地帯なので、歩きにくい場所です。
獣道は岩を避けるようについているので、そちらを歩くと斜面下の方に行ってしまうので注意が必要です。
南霊岳付近までくると、福寿草が岩の間から顔を覗かせていました。
この辺りの石灰岩をよく観察すると、化石を見つけることが出来ます。
古生代から中生代の付加体だそうなので、三葉虫の化石が無いかなー?と思っていつも探しながら歩いていますが、ウミユリしか見つけられていません。
岩が減った平坦な部分を過ぎ、また岩が増えて登りが出てくると最高点が近いです。
最高点から今まで歩いてきた稜線を振り返ります。
またすぐ北の伊吹山を望むことが出来ます。
私は三角点のあるところより、こちらの方が好きです。
三角点より最高点を見ると山頂部がなだらかで広い為、みな思い思いの場所を歩いています。
経塚山からの下山路方面です。
まだ4月なので、一面茶色で華やかさがない時期ではあります。
冬ならば、このような景色です。
琵琶湖に面していて、風が強い場所なので
凍傷、低体温症対策が必要です。
だだ、ここは入門登山的に知られているので、真冬でも普通のトレッキングシューズやスニーカー、ジャージなどで登ってくる人が稀にいるので、少し心配になる場所でもあります。
また、ニホンジカがとても多く、他にニホンザル、ホンドリス、アナグマ、ホンドキツネ。鳥類では、サシバ、ハチクマ、ノスリなどの渡り鳥の経路にもなっていて、クマタカ、イヌワシなども姿を見せる山でもあります。ガイドブックでイヌワシが生息していると書いてあるので、大きな鳥を見ると色々な人がイヌワシだ。と言っていますが、ほとんどトビです。私も他の山の個体か、渡り途中の個体かはわかりませんが、20回ほど観察に出向いて1回しか見れたことはありません。
汗フキ峠から直接山頂に向かう行程であれば、コースタイム2時間30分弱で登ることが出来て、景色も360°の展望なので混む時期はとても混みます。
車を止める場所は限られているので、無理な路駐は避けるようにしてください。